少年部の育成について

子供達は稽古の技が出来なくて悔し泣きしたり、時には叱られて、涙ぐむことがあります。 しかし、道場長である私は根負けして、いい加減な処で止めたりしません。 指導者が不退転で何年も同じ姿勢で接っしれば、子供たちは必ずその奥にある深い愛情を感じてくれます。 子供達が正しく育つかどうかは、周囲の大人たちの、深い愛情の下での見守る忍耐力、継続力、実行力によるのです。 厳しく接っしても、指導者がどの子に対しても、公平に何時も同じ姿勢で臨めば、子供たちは時とともに輝きを増します。 子供や指導者に、いい加減さが少しでもあれば、生まれるものは、やはり、いい加減なものなのです。 完全な姿勢で臨み、完全なものを生み出す必要があります。

少年部の育成で目指すものは、以下の通りです。

・強い心、強い身体、強い生命力を養成する。
3歳から13歳前後に得たもの、鍛えたものは生涯の財産になります。 また、中学、高校になって問題が発生してから対応しても遅いです。 加害者や被害者にならないように、小さい頃から正しく育てる必要があります。

・人として何が大事か理解し、実践できるようにする。
道場長自ら週に2回、合気道の技だけでなく、人として大事なことを徹底的に教えます。 

・挨拶の重要性を理解し、誰に対しても自然に挨拶できるようにする。
相手の目を見て心をこめて、おはようございます、おやすみなさい、行ってきます、ただいま と自分から言えるようにします。 

・話を聞け、集中できる子にする。
稽古中の話は、正座をし、話し手の目を見て聞けるように、徹底します。 稽古中の話は、合気道の技のみならず、人として大事なこと、日常生活に於ける注意点等多岐にわたります。

・自分の意思で何でもできるようになり、したことには責任を持てるようにする。
日常生活に於いて、自分の洋服の整理整頓、勉強道具や遊び道具の後片付け、自分の部屋の掃除、ゲーム機やテレビ等の時間帯決め、家に帰った時のうがい・手洗い 等は、全て自分の意思で決め、実践する。 

・親、先生、指導者が言うことは、必ず『はい』と返事をして、すぐにやる。
自分のことは自分で決めてするのですが、それを承知の上で、親が何かを指示・頼みごとをしたら、必ず『はい』と言って出来る子にする。 このことは、社会性を養うためにも、とても重要です。 親と子の平等は、友達感覚でないことを深く認識させる必要があります。

・完全性、正確性を求めます。
透き通った綺麗な波動、気は完全性、正確性から生じます。 形、流れを完全にするには、先に心の完全性が必要ですが、子供達には両方向から指導します。 ですから、合気道の技も正確に教えますし、出来ない場合は泣いても何度でも出来るまでさせます。 出来ると、涙顔がこぼれるような笑みと自信に満ちた顔に変わるのです。 そういう意味では、指導者には不退転の姿勢と忍耐力が要求されます。

・各人別育成を図るため、多くの指導者で育成します。
大きく分けると、準備運動、基礎体力作り、基礎稽古、グループ別稽古、かかり稽古としますが、グループ別(レベル別)稽古、かかり稽古は指導者全員が分担して指導します。
3歳から入門されたら12歳迄の10年間、じっくりと個人別育成をします。 10年単位で育成を図っているとも言えます。 そして13歳以降は、一般部の方で大人と一緒に鍛えて行きます。(10歳前後でも紫帯になりますと、大人と一緒に稽古できます)

・ご父兄の入会もお奨めしています。
住吉塾では他の道場と違って、人の育成に重点を置いています。 従って、お子さんの成長は極めて早いです。  住吉塾の一般部では『真人養成の道』を目標にして、人としての完成を目指しています。 お子さんの成長に追い越されない様に大人も成長する必要があるのです。
ご父兄も入会されて、お子さんと一緒に稽古に励まれることをお奨めします。

0 件のコメント:

コメントを投稿